フードピラミッドが変わるということ

私たちが長く親しんできたフードピラミッドは、穀物を土台に構成されてきました。しかし近年、栄養学の進歩とともに優先順位が見直されています。新しい考え方では、たんぱく質・良質な脂質・野菜や果物を中心に据え、穀物は適量に抑える構成へと変化しています。
その背景にあるのが、代謝と血糖コントロールの研究です。

加齢に伴い、筋肉量は年間約0.5〜1%ずつ減少すると報告されています。筋肉は基礎代謝の約20%を担う重要な組織であり、たんぱく質摂取不足は代謝低下に直結します。特に中高年女性では、必要量に対して摂取量が不足している傾向が厚生労働省の調査でも示されています。

また、精製された炭水化物中心の食事は血糖値を急上昇させ、インスリン分泌を促します。インスリンは血糖を下げる一方で、脂肪合成を促進するホルモンでもあります。血糖の乱高下は、体脂肪の蓄積だけでなく、集中力の低下や疲労感にも影響します。

一方で、たんぱく質や良質な脂質を適切に組み合わせた食事は、血糖値の安定に寄与し、満腹感を持続させることがわかっています。Harvard T.H. Chan School of Public Healthが提唱する「Healthy Eating Plate」でも、野菜とたんぱく質を中心に据えた構成が推奨されています。

大切なのは、極端に何かを抜くことではありません。
・穀物を全粒穀物に変える
・毎食にたんぱく質源を意識する
・オリーブオイルやナッツなどの不飽和脂肪酸を取り入れる
こうした選択が、代謝を守り、将来の健康リスクを下げる基盤になります。

食べ方を変えることは、体の土台を整えること。2月は、フードピラミッドの“向き”を見直す月にしてみませんか。